東北の手仕事展5

2011 11月, 12

展示会開始から1週間経ち、お客様のもとへ嫁いで行った手仕事も増えてきました。

大事に長く使っていただければ嬉しく思います。

さて、今日はあけび細工をご紹介します。

霜や、夏の暑さなどいくつかもの自然の困難を乗り越えたしっかりとした蔓を採取し、

さらに質を選び、編むのに適したものを選びます。

何種類も編み方があり、大変美しいものです。

近年あけび蔓が減り、大変貴重な手仕事になっています。


東北 あけび全体


その中でも今回、あけび細工の第一人者、中川原信一さんのあけびかごを展示しています。

その編み目、自然な丸みを帯びたフォルムは大変美しいものです。

「雑器の美」の中でも木工品は次の様に語られています。


『(略)風土と素材と製作と、これらのものは離れてはならぬ。一体である時、作物は素直である。

自然が味方するからである。(略)凡ての形も、模様も、原料に招かれるのだというべきであろう。

(略)原料をただの物資とのみ思ってはならぬ。そこには自然の意思の表れがある。』


東北 あけび


あけびかごは大変丈夫で使い込むほど色が飴色に変化し、味が出てきます。

しっかりと手入れをすれば次の世代にも使っていただけるものです。

あけびかごに興味のある方は是非ご来店ください。